本日、日弁連高齢者障がい者権利支援センターに出席してきました。
私は企画立案などを行う第4部会に所属しているのですが、高齢者・障がい者のために日弁連で民事信託に関する組織を創設するよう提言することになりました。
高齢者・障がい者のためには成年後見制度や遺言などが利用されてきましたが、財産管理にはそれぞれ限界があり、高齢者・障がい者のために民事信託を弁護士が中心になって利用していこうと提言するわけです。
従来から民事信託は財産管理のために使われてきましたが、税制上問題があり、高齢者・障がい者にはなかなか利用されないできました。
民事信託は信託が生じた時点で贈与税・相続税が課税されるため、受益者が利益を得ていないのに課税されてしまい、受益者となる高齢者・障がい者に不利益にならざるを得ないのです。
そこで、この税制度を現実の受益時に課税するとか課税を繰り延べるとか制度を改正する方向ではたらきかけていこうと弁護士が中心となって提言するわけです。
こういうことができるようになるには委員会を立ち上げて政府と協議することが必要で、かなり時間のかかることになるとは思いますが、来るべき高齢者社会へ向けて大事な取り組みになるように思います。
(小倉)